芸風社世間噺

「東日本大震災」


3月11日の更新日記に当日のことを書きましたが
ひと月たっても、事故原発の状態に進展はなく、宮城県青森県津波被災地の復興も
かなり大変なご苦労があるようです。

そこで、記録をする意味も含めて
しばらく日記的なコラムを作ろうと思いました。
(日付をさかのぼって書き加えることもあります)


4月25日

3月11日の日記にNHK水野解説委員について「彼だけが事件の深刻さを一貫して言い、素晴らしい」と書きましたが、多くの方が同じように感じたらしく、そのことについて「週間現代4.23号」にも記事が出ておりました。

福島原発事故は4月25日現在、未だに安定することが出来ず、放射能を出し続けている状態ですが、政府によれば6ヶ月から9ヶ月で安定して冷却することが出来るようになり、事態は収束の方向に向かう、とのことで、うまく行くと良いですね。作業するのが人間ですから身体の保護を考えてもらいたいと思います。
地球の外へ出て月の上でも作業は出来るというのに、放射能から人間の身体を守る作業服の研究なんかはされているんでしょうかね。それにしても「放射能」というのはなんなんですかね。

そんなものを住民に押し付けた政府は(電力会社の始末を含め)しっかり責任を取らなければならないのでしょうが、10年もたてば因果関係をうやむやにしてしまい、泣く人が大勢出るのでしょうね。広島長崎原爆被爆者、イタイイタイ病、水俣病、四日市ぜんそく、輸血による薬害など因果関係が不明瞭として保障の認定をされず苦しむ人が大勢いたことが繰り返されるのでしょう。

このところ各県知事の活動やコメントがTVのNEWSで報道されていますが、私はやたらと怒っている福島県知事の言動に違和感を持ちましたが如何でしょうか。政府に対してだけなら怒りももっともでしょうが、先ず住民に対しての責任は国と同じ立場にいるのではないでしょうか。先ず住民に対して頭を下げ、それから住民の代弁者として政府と東電に苦情を言うというのが筋だと思うのですが、どうもそのように見えません。
放射能汚染事故原発を持つ県の首長として近隣の県にたいして迷惑を侘びることも必要なのではありませんか。原発建設を許認可して得る多額の交付金はそんな有事の責任も含まれるのではありませんか。そして住民の苦情・相談をを受け止める側にいることは「責任」なのではありませんか。
本当に住民の味方になり、国や東電に対して福島県が十分な補償を約束するというなら、近隣の県も含めて在住の人全員にたいして「東日本大震災被災証明」となるものを発行することでしょう。
2011年3月11日以降、継続的に何月何日には何処にいたということが明らかにすることができれば、5年後10年後15年後...と発病の地理的なこと年齢的なことなど、放射能被曝についての様々なデータが得られ、因果関係の証明で泣く人も少なくなるでしょう。
それは今後起こるであろう別の原発事故での放射能汚染についても役立つデータになつことでしょう。


3月11日


この日、東北から関東にかけて大地震がありました。
それに伴う津波の被害が凄まじく、ことに仙台から陸中海岸、福島、茨城と大勢の方が亡くなり
多くの町が壊滅的被害を受けました。

私は東京足立区の病院に勤務しておりますが
この日、15時頃の1回目の大きな揺れのあと
病院の屋上に上り水道設備などの点検をしておりますと
2回目の揺れを感じました。
病院では、入院患者の方々に一時避難をしてもらうことになり、病院前の児童公園に
待合室の長椅子を運んで、看護師以下スタッフ総出で移動してもらいました。
ただし、16時には寒さと、その後大きな揺れが感じられないことなどから
入院患者の方々に病棟に戻ってもらうことになりました。

その後は公共交通機関がストップしてるため
病院スタッフの帰宅の支援を考えることになりました。

クルマで通勤している者は方面別に同乗者を募りました。
私は自宅が病院まで歩いて通える距離なので
病院のクルマで
荒川方面から池袋方面に帰るスタッフを送ることになりました。
18時頃病院を出発して荒川から明治通りで池袋へ向かおうと王子を抜けたころから
渋滞がはじまり、ラジオから「JRは本日中の運転はありません」のニュースが・・・。

クルマに乗っている老ドクターは「池袋で時間をつぶしてかえるよ」と
いってらしたが、それは叶わぬことに。
家族が旅行中で留守の我が家もどうなっているか気になることではあったが
ご老人の自宅のある杉並まで送ることに。

真夜中過ぎ自宅に戻り、恐る恐る家にはいると、
居間の薄っぺらな液晶テレビは無事。
少しホッとして我が部屋に入るとキャビネットの上の
重いスピーカーが落ち、その上に載っていた軽いスピーカーが
ぶっ飛び、横に積み上げてあったCDをふっ飛ばし
足の踏み場のない状態になっていました。
午前4時ごろまでかかって、ようやく寝床を確保できたの
でした。

その後、病院では(関連病院の多くが徳島、淡路、神戸で大震災経験)
3月末現在まで2度、看護師等のスタッフが医療や介護用品などの支援物資を
被災地に届けました。

11日の渋滞の中で車のラジオでは災害のニュースが切れ目なく流れましたが
原発事故のニュースでは
一貫してクールに事故の深刻さをコメントする
NHKの水野解説委員がすばらしい
と思いました。

民放はいずれもスポンサードの関係か解説者は皆、当初から
東電と同じように「深刻な事態にはならない」との見解を話していましたが
実際は、ご承知のとおり。

NHKの水野解説委員はすばらしい



「件名」は具体的に

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