芸風社世間話



三菱扇風機
コンパック R30ーSX
1968年製
当時の定価16,900円

今でも現役
三菱扇風機 コンパック R30−SX
 今から30年以上も前に購入した扇風機です。タッチ式の風力切り替えスウィッチはパネルを開けて取り出せば有線のリモコンになるスグレモノ。インジケーター・ランプが、カチッ、カチッという音とともに切り替わるのは、江戸っ子も喜ぶハギレの良さ。首振り角度もスタンド・パネルのスィッチによる3種類切り替え、電源コードも手動ですがスタンド内に巻き取り式できわめてスマート。

音の静かさ、動作のスムーズさなどで未だに(今では)これ以上のものにお目にかかりません。

箱に収納する方法も秀逸でファンとガードの部分が簡単にはずれ、発砲スチロールに形どおり収めればぴったり箱に入ってしまいます。このキチンとした収納法のおかげで、毎年夏に活躍、冬には箱に入れて棚の上というパターンで30年も使い続けることが出来たのかも知れません。

1968年のこと、それまで使っていた扇風機がダメになって、さぁ買い替えと言うときに、私の親父が「手を挟まないようにガードの目のこまかいヤツで音の静かなモノ。首振りの動作が一番スムーズなモノを買って来い」と言いました。
ガードの目が細かければ安全ですが、風きり音は相応に大きくなるはずです。私の親父は文学には精通しておりましたが機械の方はからきしダメで、機械の操作を覚えることには拒否反応を示すような人でした。
ですから、ワカラナイデ無理なことを言うナァと思いました。

今は店がなくなりましたが秋葉原の廣瀬無線に勤めて居りました友人に、そのとおり告げますと、勧めてくれたのがこの三菱扇風機コンパックR30−SXだったのです。

この扇風機独特のタッチ・センサー・スウィッチは操作パネルの金属部分に触れるとカチ、カチッと決まるのですが、エレベーターなどに使われているものと違い、金属のせいだからでしょうか、触れたかどうかわからないうちに反応しますので面白いのでついやってしまうというモノでした。
ただし、このとき空電なのか電線を通じてかFM放送を聴いていると、バチ、バチッというノイズも出るので、録音している時など要注意でした。

※家電の機械で30年以上も動き続けると言うのは、自慢しても良いと思ってここに載せましたが、はっきり何年前だったのか判りませんでした。
そこで、三菱電機のホームページに問い合わせましたところ、さすがにちゃんと教えてくれました。
問い合わせたものの内心では「わッかるかナァ、どうかナァ」という半信半疑で、ちょっとイジワルなきもちも有ったのですが。
大会社なのに(だからか)きっちり明快に答えてくれました。

「販売は1968年(昭和43年)です。
また、当時の定価は16,900円です。」

とのことでした。
真面目ですね、だからこのような製品も出来たのでしょう。
感謝。
箱には収納法が写真入で解説



「件名」は具体的に

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