ビールの友007
由来
1996.09.01
ここを読む人が僕の他のページも見ている人なのかどうかわからないので、最初からセツメーする。
僕のページの一つに「FlightSIM」というわけの判らんページがある。これは最初HPC向けのページだった。HPCというのは「Hornet Pilot Club」の略称で、HornetというのはMacintosh用のフライトシミュレーターの名前。早い話、HPCというのはフライトシミュレーターのクラブである。
僕はHPCが発足してから間もない頃に入会し、会員番号は38と2桁台。ここの会員はそれぞれ相手をコールサインで呼び合うシキタリになっている。
そーか、コールサインもセツメーしないと。えーと、コールサインというのは、互いに僚機を呼び合うときに使う一種の暗号で、映画「TOP GUN」でも主人公トムクルーズたちはMaverick、Iceman、Goose、Viper、Cougarなどと呼び合っていた。ご記憶の方もいるだろう。
で、このコールサインは、HPCの場合、ダブりさえしなければどんなものでも良しということになっている。たいていのメンバーは、映画や漫画の登場人物にあやかってつけている。そうでなければ強そうな動物の名前だ。ちなみに、「TOP GUN」のコールサインはそれぞれ次のような意味あいだ。Maverick(焼き印のない子羊。転じて一匹狼といったような意味)、Iceman(氷の男。冷静なのか冷血なのか)、Goose(がちょう。アホの隠語でもある)、Viper(毒蛇の名前)、Cougar(クーガー)。
HPCのメンバーもだいたい似たようなものだ。僕のコールサインは「penguin-19」である。「FlightSIM」を見た人はわかったと思うが、これは19種類目のペンギンという意味。現生のペンギンは18種類いて、僕は空を飛ぶ、19種目の新種のペンギンなのである。
先日、HPCの一人、RedTailCatのコールサインの由来を聞いた。
僕も知らなかったが、RedTailCatというのは南米に住む、体長2メートルにも成長する大ナマズの名前だそうだ。背中は黒、腹は白、尻尾が赤い。ここまでは、まぁいい。驚いたのは「もう死んだけど、うちで飼っていたことがあるから」という下りである。
体長2メートルだよ、2メートル! 姿形は某漫画雑誌のマークそっくりだそうだ。ただし体長が2メートル。僕の身長は175だ。さらに25cmデカい。「肉食だけど、水槽の中に手を入れるとすりすりとすり寄ってくるかわいい奴」だそうだ。ま、いいんですど。
止せばいいのに、ついつい「体長2メートルの大ナマズがうちにいる」という状況を想像してしまった。
まずは水槽の大きさが問題だ。体長2メートルが「ちょっと」身動きできる空間だけでも相当でかいはずだ。仮に体長の倍としても、水槽は4メートルの大きさとなる。短い辺がその半分として2メートル。高さの基準は知らないが、2メートルとしても大変な高さだ。長辺と短辺の中間をとるとして、3メートルとすると、これは並みの住宅では入らない。2メートルでも入らないマンションはたくさんありそうだ。面積だけでも2×4メートルといえばざっと畳み4畳分である。へたな水族館の水槽並みだ。
僕の部屋は6畳一間だ。隣に4畳半の台所はあるものの、形からしてここには入らない。どうしても6畳間に置いて一緒に暮らすことになる。幸い江戸畳だから、同じ1畳でも面積が広いし、天井も高い。天井の高さは2.3メートルほどある。高さ2メートルの水槽がかろうじて入る。
仕事帰りに魚屋から売り物にならなくなって捨てるところだった魚を安く譲ってもらって帰ってくる。
「ただいま〜!」うちに帰ると声をかけてやる。水槽の中で嬉しそうにぱしゃぱしゃと身動きする。何しろ水槽があまり大きくないから、身動きする程度で我慢しているのである。
餌をやると喜んですり寄ってくる。すりすり。名前の通り猫である。よしよし。図体がでかいだけになつかれるとよけいかわいい。ここまではなかなかいい。
問題は夜だ。僕はもともとふとんで寝る人だ。これだけの水槽があったらとてもまともにふとんなんか敷けない。水槽の横に掛け布団に柏餅のようにくるまって寝ることになる。天井まで届くかというような、部屋一杯の水槽に添い寝するかっこうになる。
水槽は静かだ。水槽の底には泥がたまっている。ふわり。泥が少し舞い上がる。音は何もしない。水面に少しさざ波が立つ。どこかでコチコチと時計の音がする。泥が舞い上がってもさざ波が立っても、気がつかずに僕は寝ている。と、泥が50センチ四方ほどむくりと起きあがる。ぱくり、ぱくりと巨大な口が開け閉めされる。その光景は寝ている僕の頭の横、ガラスを隔てて数センチのところである。そーぞー図がこれ。

う〜ん、どうも、うなされそうだ。やはりRedTailCatを飼うのは無理みたいである。
ところで、その後RedTailCatに真相を聞くことができた。
自然界では2メートルまで行くようだが、人工環境では1メートルそこそこ。飼っていたのはまだ幼魚で、体長は50cmしかなかったそうである。
僕の想像はどうしてくれる!
僕の文章はこれで終わるはずだったんだけど、さらにその後、この文章をアップする許可をRedTailCatに求めたら、新たな事実が分かった。メールをそのまま載せる。
》これは、なかなか現実に近いです(爆笑!)
》主に主食は金魚でしたからね〜。
》餌に時間に水槽に近寄ると、いつも決まった場所で、水面を見上げて待機してました。
》金魚を放すと、その後は・・・・(^^;
》因みに、餌の時間以外に水槽に手を入れると、白い腹を見せて「撫でろ!」です。
》本当ですぜ(^^;
「金魚を放すとその後は」の下りがちょっと恐い(^^; 肉食だからな〜。
それにしても、なでなでをおねだりする巨大ナマズ(実際は50センチでも、僕の想像の中ではすっかり2メールだ)というのは、ちょっと飼ってみたい気もする。