大赤斑を狙え!(お勉強編)
木星には大赤斑と呼ばれる不思議な渦があります。これが写せると木星らしさが大幅にアップします。 小口径でも撮影は可能なのですが、木星だって自転しているので いつ、正面にくるのかは知っていなければなりません。木星は自転速度が速く、約10時間で1回転してしまいます。 (公転周期は11.8年) その遠心力により、赤道付近は膨らんでみえます。決して、私の写真のピントが甘いわけではありません。いや、 甘いですけど(笑)。ピントの追い込みは重要な課題ですが、自分自身が追い込みきれてないのでその話は後日ということに(^^;)。
と、いうことでいつ大赤斑が正面にくるかということですが、ステラナビゲータ5で表示することができます。木星の表示を リアルに変更して拡大すると大赤斑が分かります。しかし、時間を進めると視界からはずれてしまいます。木星を選択すると 出てくるウィンドウから「対象を常に中心に表示」という照準器のようなアイコンがありますので、これを選択して下さい。 でも、ツールチップが表示されないのでわかりにくいですね。改善を望みます。
あると便利なステラナビゲータ5ですが、さずがにP133とかでは起動が遅くつらい。Yoshi's ETX Siteのよしさんに Trackerというソフトを紹介していただきました。
Tracker6
http://www.physics.sfasu.edu/astro/dansoftware.html
MS-DOSのソフトなので軽く動きます。英語版ですが常に赤点最前線であった私でもすぐに使えました(笑)。 ソースも添付されているので、解る方には役に立つでしょう。一応、使い方を解説しておきます。
1. 起動すると、世界標準時刻との時間差を求められます。日本に住んでいるのなら"9"と入力すればOKです。 2. 現在の木星の状態が表示されました。めでたし、めでたし。
というだけでは寂しいので操作キーも一覧にしましょう。全部、画面上にでてますけどね(^^;)。
H 1時間進める h 1時間戻す T 10分進める t 10分戻す M 1分進める m 1分戻す C/c 現在の日付、時刻に設定する D/d 日付、時刻を設定 I/i SL9木星衝突時の日時に設定 L/l 名称表示/非表示切り替え G/g グリッド表示/非表示切り替え N/n 北半球・南半球表示切り替え A/a アニメーション X/x 終了
これで撮影に最適な時間がわかります。今日はいい時間に大赤斑が狙えるから帰ろうも良し、なんでこんな時に会社にいるんだ〜と悶えるも良しですね(笑)。 それでは、大赤斑を狙え!(実践編)でお会いしましょう〜。撮影できたらですけど(爆)
追記:2000/10/11 原因は特定できてないのですが、+9の入力では大赤斑の位置が遅れているようです。+10でもわずかに 遅れているように見えます。真木さんのHPに 木星および大赤斑の出没時刻の計算のJavaScriptが公開されています。精度が高く、1ヶ月単位 での出力ができるため、とても便利です。