PalmTopLANに接続する


Windows95によって急速に普及した感のあるLAN(Ethernet)。私の利用目的のせいもあり、ここではTCP/IP経由でtelnet/ftpクライアントにする方法を記します。ただし、4MB(日本語表示を諦めるのなら2MB)以上のメモリを搭載した200LXを前提としています。
まずは、接続に必要な物を揃えて下さい。材料は以下の通り。

ハードウェア:200LX(RAM:4MB以上を推奨)
LANカードを挿すということは、フラッシュメモリの同時使用は諦めなければなりません。故に、日本語化キットはそのままでは使えません。幸い、最近は4MBのメモリを搭載した200LXも売られていること、またメモリ増設を請け負う業者もあることもあり、日本語を諦めずにLAN環境を構築することもできるようになりました。
なお、100LXではLANカードが認識されないそうです。
LANカード:AcctonのEN2212/EN2216、またはその相当品
200LXで使えるLANカードは、ポイントイネーブラ及びDOS用ドライバの存在の関係から、ごく限られたものとなってしまいます。AcctonのEN2212/EN2216はこれに対応したカードの一つです。PLANETやメルコにもOEM供給されているようで、カード裏面にUE2212、UE2216などと書かれている物はそのようです。
なお、消費電力の関係で、10BASE-2コネクタは使えません。10BASE-Tにしましょう。CardBusのカードも利用することはできません。
ドライバ:2216hp.zipまたはlxether3.lzh
いずれにせよ、@nifty の FHPPC などから入手するほかないかも知れません。200LX HARDWARE BIBLEには後者のみCD-ROMに収録されていました。
前者はケイ・エスネットワークから出ているAccton純正カード向けのドライバ、後者はOEMカードにも対応したドライバです。TCP/IPベースで使うのであればどちらでも良いと思いますが、私は後者を使っています(そのため説明も後者です)。
telnetクライアント:lnet110.lzh(ベクタデザインのサーバから)
telnetといえば、NCSA telnetなどが有名ですが(日本語パッチはここにありました)、なぜかコイツは"configuration file にエラーがある"として動作してくれませんでした。まったく、設定ファイルにエラーがあるなら行数ぐらいは教えてもらいたいものです。という訳で、稼動実績がある方は設定ファイルを見せて下さると助かります。私はそういうサイトを見つけられなかったので。
という訳で、lnetというクライアントを使っています。パケットドライバ経由になるので、lnet_pの方を実行することになります。
ftpクライアント:ftp05.zip
これもNCSA telnetのパッケージに添付のftpが本来使えるはずなんですが、同じ設定ファイルを使う以上は使えない!ということで、lnetと同じライブラリを使っているftpを探してきました。
手順はこんな具合になります。
  1. 200LXをc:から起動できるような環境を作る:フラッシュメモリが使えないためです。config.sysやautoexec.batを書いたり、上に挙げたアーカイブ類を展開した物を入れておいて下さい。
  2. c:\autoexec.batに次の2行を追加する。op2216はポイントイネーブラ、pd2212はパケットドライバです。
    op2216
    pd2212 -n 0x61 5
  3. lnet.cfg, wattcp.cfgを編集する。
    (lnet.cfgサンプル/wattcp.cfgサンプル)
  4. LANカード、LANケーブルを接続し(この間200LXの電源は切る)、200LXを再起動(Ctrl+Alt+Del)する。
  5. LANカードが有効になった瞬間"CARD BATTERY LOW"のメッセージが出るが、慌てず騒がずESCを押してメッセージを無視する。電源が気になる場合は、200LXにACアダプタを接続しておくと良い。
以上で準備完了のはずです。なお、ドライバが(オート)パワーオフからのリジュームに対応していないため、(オート)パワーオフしてしまった場合は、同様に再起動し直して下さい。
それでは、telnetしてみましょう。
lnet_p 192.168.1.1
192.168.1.1の部分には、IPアドレスだけではなくlnet.cfgに書かれたホスト名等を書いてもいいです。うまくいきましたか?接続先のサーバが稼動していれば、login:などのメッセージが出ると思います。
ftpの場合はちょっとコツがいります。というのは、VRAMに直接文字を出力しているためか、日本語モードのままftpを起動してしまうと画面が真っ黒になってしまい、使い物になりません(暴走している訳ではなく、コマンドは正しく受け付けられている様子)。そこで私の場合、ftp.exeをwatftp.exeにリネームし、次のようなバッチ(ftp.bat)から起動するようにしています。
@echo off
rem Disable Japanese
lxdspd -us
if /%1/==// goto ALPHA
:
:NORMAL
watftp %1 %2 %3 %4 %5 %6 %7 %8 %9
goto FIN
:
:ALPHA
shift
watftp 192.168.1.1 %1 %2 %3 %4 %5 %6 %7 %8 %9
goto FIN
:
:FIN
rem Enable Japanese
lxdspd -jp
つまり、lxdspdで予め英語モードに戻してからftpを起動、終了時に日本語モードに戻すようなバッチを組んであるのです。なお、:ALPHAの部分はパラメータ省略時はここ(192.168.1.1)をアクセスするように書いてあるだけです。ftpの場合、ホスト名からIPを引く方法が分からない(というか、ドキュメントの読みが足りない)ので、とりあえずこれで急場をしのいでいます。

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