mkII、といえばこのデモ。SR以降(2D)と違い、この頃はシステムディスクに含まれていました。システムディスクこの時代はコンピュータ各社、コンピュータの性能を紹介するためか、デモンストレーションを添付するのは当たり前でした。88シリーズもその例に漏れず、様々なデモが作られました。
mkIIはこのほか、ゲームディスクも添付されていました。
以下はテープ版のデモです。
起動時の画面。画面奥からは星が飛んできます。
こんな具合で、数画面にわたってスペックの説明があります(ディスク版も同様)。まだこの頃は、PC-8001 の資産継承ができることも売りでした。88シリーズでは、VAシリーズ以外の全機種に N-BASIC を搭載し、PC-8001 のプログラムを動かすことができました。
左右から現れた鳥が茂みに隠れ、そして出会って卵を産む、というデモ。
♪BGM:モーツアルトの主題による変奏曲とフーガ 作品132 / マックス・レーガー |
ライン+ペイントで描画した後に、CMD SING のデモを行います。PC-8801 も BEEP で音楽演奏ができましたが、mkII 以降は専用の I/O が追加され、より綺麗な矩形波が出せるようになりました。しかし、単音であったことや、テキスト表示中だと DMA の影響で綺麗に出なかったりと、音源チップほどは使いやすいものではありませんでした。
以下はディスク版のデモです。
起動時の画面。画面奥からは星が飛んできます。
テープ版同様、数画面にわたってスペックの説明があります。88mkIIはビジネスユースも視野に入っていたので、JIS第一水準の漢字ROMを標準搭載していました。添付ソフトに関しては後述します。
ワイヤーフレームのデモです。手前の戦闘機が、テキストのセミグラフィックで描かれています。
♪BGM:組曲「展覧会の絵」 プロムナード/ムソルグスキー |
どこかで見た ような絵のパロディーです。左の絵には、以降88シリーズのデモに顔を出すカバが見えます。
カバの歩くアニメーション。画面中央で止まらずに、左端まで行ってしまって、画面の隅から顔を出します。
♪BGM:Badinerie BWV1067 / J.S.バッハ |
これもどこかで見た絵のパロディーですが、本物よりは人が少なめです。画面中央の貴婦人の陰にカバらしきモノが見えたり、右手前の貴婦人のペットが怪獣だったりと、ここでも遊び心は満載のようです。
モンスターのアニメーション。歩いてきて火を噴いたりします。4枚目の画像は一瞬だけ表示されるのですが、こんな画像でした。
♪BGM:組曲「展覧会の絵」 キエフの大門/ムソルグスキー |
展覧会の絵・その3。mkIIのデモを飾る最後の画面です。
mkIIは、PC-8801に比べてホビーを意識しています。システムディスクの他には、こんなゲームディスクもついてきたんですね。
ゲームその1は、ミコとアケミのジャングルアドベンチャーの簡易版(?)です。本物はシステムソフトから出ていた本格的アドベンチャーだったのですが、こちらは単にテンキーで移動していれば解けてしまいます。
ジャングルアドベンチャーのゲーム画面です。本当にテンキーで移動するだけ。
ゲームその2は、ザ・マウスというラリーX風のゲーム。猫の追っ手から逃れ、マップ上のどこかにあるチーズ(1つ)を巣まで持ち帰れば面クリアです。ミルクの数に制限があることや(ただし回収可能)、画面中央から端に寄ることができる(スクロール速度より早く移動できる)ことが特徴です。
テープ版は、ザ・マウスのみ収録されています。タイトル表示の後、ディスク版同様ゲームのプレイ方法を経てプレイできます。
システムディスクの方にはこんなプログラムも入っていました。これはプログラム起動直後のタイトル画面。
BASICについての簡単な説明、簡単なキー操作の説明、PC-8801mkII のグラフィック画面構成について教えてくれます。
キーボードの説明は、このような具合になっています。実際に文字列をタイプさせられたりします。
88のグラフィック画面の説明。RGB 3プレーンの合成で実際に8色を作ってみせます。
この他にもモノクロ3プレーンで簡易アニメーションとか、結構面白いです。88SR 以降のデモで使われた「カリグラフ」は、このテクニックの応用ですね。
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