BASIC とその漢字入力方法について

PC-88 で動作する、漢字が文字列として直接扱える BASIC には以下のものがありました。

これらのBASICにおいては、日本語を入力する方法も統一されていなかったため、参考までに書き記しておきます。また、JIS第二水準の漢字を表示させるためには、当然のことながら漢字ROM(非搭載機種の場合、別途「ロム坊」や「マルチボードA」等)が必要です。

BASIC 全/半切替 変換キー 変換方式 JIS第二水準対応
N88-日本語BASIC [漢字]
(FR/MR は[f.1]キー)
[変換]
(FR/MR は [SPACE])
熟語変換(2D)
単文節変換(2HD)
MS-DOS版
N88-日本語BASIC(86)
[CTRL] + [XFER] (MS-DOS のFEP依存) (MS-DOS のFEP依存)
スタンドアロン版
N88-日本語BASIC(86)
[CTRL] + [XFER] [XFER] 単文節変換〜連文節変換
8801漢字BASIC [CTRL] + Z [RETURN] 単漢字変換 マイコンショップ北九州製
「池田くん」で対応可
新8801漢字BASIC [CTRL] + Z [SPACE] 熟語変換
N88-漢字BASIC [ESC] [f.5] 単漢字変換 ×

なお、あまり使うこともないと思いますが、記録に留めるために、各BASIC(98のものを除く)の入力方法についてまとめました。こうして並べてみると、日本語入力システムの「成長ぶり」が伺えます。これらが何らかの参考になれば幸いです。


N88-漢字BASICの入力について

[ESC] を押すと、画面にメニューが表示されます。

[f.5] で変換モードの on/off ができます。これで単漢字変換・無変換などを行います。ローマ字で「ん」を入力したい場合は nn ではなく wn と入力するなど、かなりぎこちない仕様となっているので、注意が必要です。

変換モードが off の状態で [ESC] を押すと、メニューが解除されます。


8801漢字BASICの入力について

[CTRL] + Z を押すと、画面にメニューが表示されます。

漢字入力モードの他、全角ひらがな、全角カタカナ、半角ひらがな、半角カタカナ、1/4角文字、特殊文字入力がありますが、これらは[ROLL UP]/[ROLL DOWN]キーで切り替えます。

なお、変換キーは [RETURN] キーなので注意が必要です。

再び[CTRL] + Z を押すと、メニューが解除されます。


新8801漢字BASICの入力について

[CTRL] + Z を押すと、画面にメニューが表示されます。新8801漢字BASICでは「熟語変換」のモードが追加されました。また、変換キーはスペースキーに変更されているほか、ひらがな/カタカナをローマ字入力することが可能になりました。

再び[CTRL] + Z を押すと、メニューが解除されます。


N88-日本語BASICの入力について

[漢字]キーを押すと、画面にメニューが表示されます。FR/MR 用のシステムや、[漢字]キーを持たないシステムの場合は、[f.1]キーが[漢字]キーの代用となります。

変換キーは、[変換]キーです。FR/MR 用のシステムや、[変換]キーを持たないシステムの場合は、スペースキーが[変換]キーの代用となります。

ファンクションキーの割り当てや、変換後の表示も微妙に違います。

再び[漢字]キー(システムによっては [f.1]キー)を押すと、メニューが解除されます。


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